■河村智也プロフィール■

大正6年・京都生まれ

当初は図案家をこころざし、西陣のさる図案家に奉公、十年に及ぶ苦心が実って、やっと独立したのもつかの間一年目には徴用に合い、舞鶴の造船所で船の設計をすること二年。

更にその後、応召で四年間中支を転戦。幸いにも敗戦の時は上海に居たため、二十一年には帰国できたが、その時には図案の方も感がにぶって仕事にならず、やむを得ず先祖代々の織屋をはじめた。

ただし図案という基礎が出来ているだけに工芸帯の分野では独創的なものが次々と生まれ、特許も三件あり、百選会などでも入選している。

その図案や帯を作る感性を生かし、趣味で「陶器」を制作。